自殺企図評価尺度
(SSI)
Beck AT Kovacs M Weissman A. (1979) Assessment of suicidal intention: The scale of suicide ideation. J Consult Clin Psychology. 47: 343-352.
この自殺企図評価尺度 (SSI) は、19 項目からなる評価尺度です。主に自殺企図を持つ患者を評価するために使われます。さらに、入院の必要性の有無、または治療に対する患者の長期的な反応をみるためにも使用できます。
設問 |
回答 |
スコア |
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1. 生きたいと思う気持ち |
普通またはそれ以上 |
0 |
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わずかにある |
1 |
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ない |
2 |
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2. 死にたいと思う気持ち |
ない |
0 |
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わずかにある |
1 |
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普通またはそれ以上 |
2 |
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3. 生死に対する見方 |
死よりも生を重視 |
0 |
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どちらも同等 |
1 |
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生よりも死を重視 |
2 |
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4. 自殺してみたいという強い願望 |
ない |
0 |
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わずかにある |
1 |
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普通またはそれ以上 |
2 |
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5. 自殺に対する消極的な願望 |
生きることに注意を払っている |
0 |
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生きるか死ぬかは、偶然にまかせる |
1 |
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生存するために必要な手段は特にとらない |
2 |
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6. 自殺企図の期間 |
比較的短い |
0 |
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比較的長い |
1 |
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連続的(慢性的)またはほとんど連続的 |
2 |
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7. 自殺企図の頻度 |
稀に起こる |
0 |
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たまに起こる |
1 |
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連続的に起こる |
2 |
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8. 自殺企図や願望に対する自己の態度 |
拒絶できる |
0 |
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無関心になる |
1 |
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許容してしまう |
2 |
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9. 自殺行動または願望に対する抑制 |
抑制心を持っている |
0 |
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わからない |
1 |
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全く抑制心がない |
2 |
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10. 実際の行動を引き止めるもの |
引き止めるものがあるので行動しない |
0 |
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懸念すべきことはある |
1 |
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引き止めるようなものは少ないか、全くない |
2 |
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11. 自殺企図の動機 |
現在の状況から逃れるため、注意を引く、もしくは復讐のため |
0 |
|
現在の状況から逃れたいのと現実逃避が混在している |
1 |
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現実逃避、問題の解決を放棄しているため |
2 |
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12. 方法 : 特性または未遂の計画 |
考えていない |
0 |
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考えたことはあるが、詰めが甘かった |
1 |
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詳細にわたって、よく計画した |
2 |
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13. 方法 : 実行にうつすための機会 |
方法や機会が見つからない |
0 |
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実行にうつすには時間や労力が必要だった、機会がなかった |
1 |
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方法や機会は存在した |
2 |
|
今後実施する機会や手法が見つかると思う |
2 |
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14. 実行にうつす能力 |
実行にうつすだけの勇気がない |
0 |
|
自分に勇気があるかどうかわからない |
1 |
|
実行にうつすだけの勇気や自信がある |
2 |
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||
15. 実行する確率/予定 |
ない |
0 |
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分からない |
1 |
|
ある |
2 |
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16. 実行の準備 |
していない |
0 |
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一部が完了している |
1 |
|
完了している |
2 |
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17. 書き残しメモ |
ない |
0 |
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未完成、ただ考えただけ |
1 |
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完成 |
2 |
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18. 自殺の最終的な準備 |
考えたことがない |
0 |
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考慮した、または一部手配した |
1 |
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完全な計画をたてた、すべて手配済み |
2 |
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19. 自殺の意思を話したか否か |
オープンに誰にでも話した |
0 |
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自分の胸の内だけにしまっておいた |
1 |
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自殺を隠し、時には人を欺いた |
2 |
採点方法 :
上記の 19 設問のスコアをすべての合計します。
最小スコア = 0
最大スコア = 38
スコアが高いほど自殺の企図も深刻になります。