SDA開発の流れ

クロザピンはD2、D1、D4遮断作用を持っていることがわかり、 セロトニン系ではセロトニン2受容体の拮抗作用があり、それが臨床的に何かよい意味で抗精神病作用の中に含まれているのではないかと推定された。

ハロペリドールとセロトニン2受容体拮抗作用のあるプロピタンを併用するとよいことが分かり、抗ドーパミン作用(D2受容体遮断作用)とセロトニン2受容体拮抗作用を持った薬をつくってやればよいのではないかと、2つの作用を持った薬剤としてリスペリドンができた。

SDAの中でリスペリドンはブチロフェノンからの流れで、オランザピンとクエチアピンは三環構造を持った薬でクロザピンの流れを含み、クロザピンの臨床効果を期待しながら、クロザピンの持っているような副作用がない薬をということから生まれた。

日本では2001年の2月にペロスピロンとクエチアピンが承認され、同じ頃にオランザピンが出てきた。リスペリドンは1996年に一番最初の非定型抗精神病薬として登場した。

陽性症状にも陰性症状にも効き、認知機能障害を改善させながら錐体外路症状を軽減させ、高プロラクチン血症などを呈しにくい。