認知療法の概略と感想

1.
状況 → 考え → 反応(気持ち、身体症状)

であるから、考えを変えよう。これが認知療法。

2.
偏った考えにはいろいろある。
自動思考に支配されると、生きるのが大変だ。
自動思考には次のようなものがある。
心当たりはありますか?

・根拠がないのに決め付ける
・オールオアナッシング
・部分的焦点付け
・過大評価、過小評価
・「べき」「ねばならない」思考
・極端な一般化
・過剰な自己への関連付け
・感情による理由付け
・自分で実現してしまう悪い予言

3.
訂正する方法
ノートを一冊用意して、一日に一ページ、日付を入れて使います。
書くことは、

・状況
・気分
・自動思考
・根拠
・反証
・適応的思考
・心の変化

の7つの項目でフルになります。

しかし全部の人に7つが必要というわけでもありません。

最低限なら、
・状況
だけを書いていって、お医者さんに見せてもらえば、それでも結構です。

次は、
・状況
・気分
の二つを書きます。
これだけでもずいぶん役立ちます。

次は、
・状況
・気分
・自動思考(そのとき考えたこと)
の三つを書きます。
自動思考を自分で考えて書くのは大変なので、
そのとき考えたことで結構です。
これをもとに、お医者さんと話し合っていきます。

これでかなり十分なのですが、
慣れてきたら、
・状況
・気分
・自動思考(そのとき考えたこと)
・適応的思考(別の考え方はできなかったか、次からは別な風に考えられないか)
ここまで書いてみると、とても役立ちます。

この先は7つまであるわけですが、大変ですね。
そこまで書かなくても、途中まででも十分に役立ちます。
書いてみて、一週間分をお医者さんに見せてください。
自動思考とその訂正の仕方について話し合いましょう。

上司はどんなイライラすることを言ったのか、
どんな表情だったのか、
状況はどうだったのか、
書いてくれれば助かります。

*****
こうしたノートを作るのは、基本的には一人でできるものですが、
自動思考といい、適応的思考といい、自分ではなかなか分からないものです。
分からないから困っているのであって、
その場合には、やはり話を聞いてくれる人、相談に乗ってくれる人がいたほうがいいと思います。

人生に困難はつきものです。
しかし孤独は困難を深くしてしまいます。
一回相談してみたら楽になるかもしれませんよ。
その場合に、話したくないことは話さなくていいし、
このようなノートを仲立ちにすれば、すこし楽かもしれません。
ご活用ください。