前駆期・極期・回復期

寛解と回復に加えて、うつ状態にになる前からの図を描くとどうでしょうか?



この図では、二つの特徴があります。

まず、回復期に、波が描かれていることです。
これはKupfer先生の元の図にはなかった情報です。
寛解に向けても、回復に向けても、さらに回復してからも、
波はあるという教えです。
(でも、極期はつるんとしていますね。わたしなら、ここも波を加えます。)

次に、うつ状態の前の時期を描いていることです。
うつ状態の前の時期に、「がんばりすぎの時期」があるのではないかとの意見は、
昔からあり、現在も大切な考え方だとわたしは思います。
(わたしの説は有力説ではありませんが、「前駆期軽躁状態」を理論の必然として要請しています。
Liが有効なのは、この前駆期軽躁状態を抑制するからだとわたしの説では考えます。)
そうした伝統的な知恵が、この図では、控えめに表現されています。
ナイスです。