時代による見立ての変化 てんかん成分

診察室や入院病棟で
攻撃的、不安定、敵意多く、イライラ、嘘をついたり他人を操作したり、
いろんな場合があり、
それぞれで異なる。

時代によって
ヒステリーだと言い、
抑うつ神経症、境界性人格障害、躁うつ病、薬剤による脱抑制、薬剤によるアクティベーション、
などと言ったりして、
明らかに流行がある。

それはそれで考察の対象になる。

しかし、本質としては、
1.世界モデルがズレているもの、すなわち、人格障害。
2.Manic成分の過剰、即ち、躁状態。
3.反応性のもの、拘禁反応を含む、治療構造に対する反応。1.や2.がある場合、反応も複雑に修飾される。
4.薬剤の影響。この上に1.2.3.が乗る。

これらが起こっているのであって、
目の前で何が起こっているのか、
解きほぐす必要がある。

5.てんかん成分の混入

最近はてんかん成分を考えている。
てんかんの薬を気分安定薬としてやたらに使うようになって、
てんかんの薬がなぜか効くのではなくて、
てんかんだからてんかんの薬が効くのだという可能性がないか考えている。

フロイトはキリスト教をはじめ宗教を集団神経症と呼んだわけだが、
現代のドバイの熱狂は、わたしには、集団てんかん発作に見える。

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ヒステリーの患者さんが、
主治医が引退したら患者も辞めて、
症状がすっかり治ったのは、
教訓になる話。
本当かどうかは知らない。