野村総一郎著『うつ病の真実』(日本評論社・1785円)
心の病、鬱(うつ)病への関心が社会全体で高まっている。勉強や仕事に何となく身が入らないユウウツな精神状態から、職場でのいじめ(パワーハラスメント)を苦に自殺に追い込まれる深刻な事態までケースは多岐にわたる。
「一般にはおろか、専門医ですら鬱病の概念があいまいなため、『あれもこれも鬱病』といった誤解や思い込みで、安易な診断がなされることも多い。患者の3割以上が慢性化して治りにくいのが現状です」と著者は警告する。
本書では、鬱病を体系的にとらえ直し、正確な診断、治療に役立てる指針を与えてくれる。例えば、鬱病が初めて学問的にとらえられたのは、紀元前5世紀ごろの古代ギリシャだといわれている。哲学者、アリストテレスが“鬱病の研究の開祖”とも呼ばれているほど、その歴史は古い。近年のストレス社会のひずみの産物ではないのだ。
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という紹介。
アリストテレスを持ち出して、
うつ病の概念がはっきりするものかどうか、よく分からない。