体力が低下している人ほど生活習慣病の発症リスクは高くなります。筋肉量は年間約1%ずつ低下します。20代に比べると、50代では筋肉量は3割減る計算になります。体力を維持するために、もしくは体力を向上させるために何か始めてみませんか?
体力(持久力、筋力)が低下すると、生活習慣病の発症リスクが高くなることが明らかとなっています。運動を行ってこれらの体力を向上させることにより、生活習慣病を予防することが期待されます。そこで現在の対象者の体力を評価するため設定されているのが、質問票の「12」です。
12 | ほぼ同じ年齢の同性と比較して歩く速度が速い。 | (1)はい (2)いいえ |
この質問項目は身体活動量に関する質問「10」「11」と密接に関連しています。運動指導では、身体活動量とともに現在の体力を評価することが、目標設定およびその達成方法の選択、実践に欠かせません。いくら必要な目標量を設定しても、取り組める状態に対象者がいなければ、目標は絵に描いた餅で終わってしまいます。また対象者が体力に応じた運動を選択することで、運動を効果的に安全に行えると同時に爽快感が得られ、不安な気持ちを改善するなどの心理的な効果も期待できます。
体力テストの方法として、「持久力」テストは、3分間「ややきつい」と感じる速さで歩き、その距離を測定する全身持久力の評価方法が、「筋力」テストは、椅子の座り立ちを10回行い時間を測る評価方法が推奨されています(詳細「エクササイズガイド2006」)。
体力評価を踏まえて、持久力を中心とした運動(ジョギングやランニングなど)を行うのか、筋力を中心とした運動(筋力トレーニングなど)を行うのか、またそれらをどのような配分で行うのかを決めます。その前後にストレッチングを加えた準備・整理運動などを目標とする体力向上に向けてバランスよく行うことが重要です。
図表出典
エクササイズガイド2006