はや食いの人は満腹感が遅く脳に伝わるため、食べ過ぎる傾向にあるようです。食べ物を一口入れたら箸を置いて、いつもより5回多く噛んだりすることでゆっくり食べる習慣がつくといいですね。
日本人を対象とした研究で、食べる速さと肥満度(BMI)との間には関連がみられるという報告があります[例:国立健康・栄養研究所の佐々木敏氏の報告(1997年)によると、女子大生を対象に行った調査で、食べる速さが「とても速い人」は「とても遅い人」よりも、平均体重で5.8kgも重いことが報告されている]。そこで、はや食いによる肥満リスクの度合いを確認するため設定されているのが、質問票の「14」です。
14 | 人と比較して食べる速度が速い。 | (1)はい (2)いいえ |
指導では、はや食いが肥満を招きやすい食習慣であることを認識させること、しっかりと噛んで食べる習慣が今すぐできる肥満予防法であることを理解させることが重要です。食事をよく噛んで減量につなげる方法は「肥満症治療ガイドライン2006」の中でも「咀嚼法」として位置付けられています。
併せて、きちんと噛むために自分の歯を保つ重要性を、理解させる情報提供も大切です。
資料
保健指導における学習教材集