苦しみにニックネームをつけること

心の苦しみは
形に見えないから
扱いにくい。

扱いやすくするために、
ニックネームをつける。

数学でも、……をXとすると、次の式が成り立つ、

などという。
式を立てるためにも、名づけることが必要である。
名づけた後は、移項ができたり、微分ができたりする。

XでもAでもαでもいいのだが、
例えば、「元彼とのことが気持ちの中で整理し切れなくて、
考え始めるとつらい」ようなことを、まとめて、
「元彼発作」と名づける。

すると話がまとまりやすくなり、
扱いやすくなる。

疲れていてスケジュールがいっぱいなのに断りきれない癖を
「いい人発作」と名づけて、
「イイ人発作」が起こりそうになったら、気をつけてもらう。

名前をつけることで、
客観的に扱うことができるようになる。
患者さんと治療者が言葉でのやり取りがしやすくなる。

その不快感に
なにかニックネームをつけましょう。