体内にいるヘルペスウイルスは,細菌を防ぐ役目を果たしているようだ
nature
ヒトは大体,子供のときにヘルペスウイルスに感染する。
その後,このウイルスは「潜伏」とよばれる“冬眠”状態に入る。潜伏はヒトの一生涯つづく。
つまり,ヒトはいつふたたびはたらきだすかわからないウイルスを,つねに体の中にもっているということになる。
このため,ウイルスの潜伏については,これまで不利な点ばかりが取り上げられてきた。
アメリカ,ワシントン医科大学のバートン博士らは,ヒトのヘルペスウイルスと遺伝的に近いウイルスにマウスを潜伏感染させることによって,ヘルペスウイルスの潜伏が利益をもたらすことを明らかにした。
潜伏感染したマウスでは,病気をもたらす細菌であるリステリア菌とペスト菌に感染しなかったという。
潜伏感染していたことで,細菌を防ぐ免疫系の物質や細胞が,すでに体内ではたらいていたらしいのである。
今回の研究で,ヘルペスウイルスの潜伏が,ヒトにとって不利なばかりでなく,利益をもたらすことが明らかになった,と博士らはのべている。
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「なぜ病気はあるか」という翻訳書があり、
原書は手元にもあるのだが、
面倒なので翻訳を一読したところ、あまりにもつまらなく、翻訳も悪く、なにも得るところがなかった。
ネタとしては、上記のようなことが並んでいる。
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さて、上の記事の内容であるが、これを利益といえるだろうか?
まともな免疫系があればそれでいいことなのではないか?
ある種の細菌に関してあらかじめ防御するというのは、
どうもやりすぎのように思われる。
ペスト菌という致命的な菌から命を守るという点で利益なのか、やはり。