失業率と犯罪率

失業と自殺、犯罪.JPG

目盛りの操作がしてあるので、
失業率と犯罪率は
1995年くらいからぴったり一致する感じがするが、
失業の定義、犯罪の定義と内容、という問題があり、あくまで参考の数字である。
目盛りを操作すれば自殺率ももっと重ねることができる。
しかしそれにしても何にしても、困ったものである。

景気、失業、離婚、自殺、犯罪と相関を見てきて、
明らかに相関しているわけだが、
考えてみれば、
離婚と自殺は近い感じもするが犯罪は異質のような気がする。
しかし実際は失業率に相関があるわけで、
犯罪の動機に分け入れば、
一部の犯罪は離婚や自殺に近い心理があるものかもしれない。

あるいは、犯罪への傾向性を持つ人間は一定数存在して、
経済的に充たされていれば仕事、充たされていなければ犯罪、
というような事情による犯罪も一部あるのだろう。

むしろ、経済状態と離婚・自殺がどう関連づられるのか、その方が問題かもしれない。
経済的に苦しいから離婚したいというのも分かるし、
経済的に苦しいから離婚したくないというのも分かる気がする。

職を失ったから死にたい、破産したから死にたいというのは分かる。

職についていないでしばらく暮らし、このままでは結婚もできないし、家族もいろいろうるさくいうので絶望して死にたいというのも、分かる気がする。

統計によれば、1980年以前は経済状態と離婚には相関がなかったのだが、
それはどうしてなのだろう。
苦しくても離婚もできなかったというのが実体かもしれない。
女性が仕事をして生活していけなかったことが要因かもしれない。
世間の目が厳しかったのかもしれない。
本当は分かれたかったということで、経済と離婚に相関があるほうが自然なのかもしれない。
しかしおもしろいのは、経済指標よりも離婚指標が先行している点である。
よく分からない。

経済指標、失業、離婚、自殺、犯罪、こう並べて、異質のような気がするが相関はあるということなのでとても複雑な思いである。